【コラム】食べて観る新感覚アニメーションなのかもしれない/総曲輪シネマライフ vol.06

劇場だからこそ味わえる感動と興奮…。ライブあり、シネマあり、富山発のミックスド・シアター「フォルツァ総曲輪」スタッフが、ぜひ観てほしいイチオシ映画を紹介するコラム。今回はアートアニメーション二作!(佐伯龍蔵)




緑子 MIDORI-KO


MIDORI-KO@yacha_blog

作品名:緑子 MIDORI-KO
監督:黒坂圭太

(あらすじ)再開発が進む商店街の廃墟で、肉と野菜を兼ね備えた夢の食物「MIDORI-KO」を開発した研究者たち。しかし「MIDORI-KO」は食われることを恐れ、研究所から逃亡する。そこから人々の争奪ゲームが始まる!

原画から編集まで全てを一人で担当し、武蔵野美術大学の教授が13年かけて製作したという入魂のアニメーション。マクドナルドのフライドポテトや、カルビーのポテトチップスうすしお、または泥酔時のラーメンが無性に食べたくなるときの欲望を見事に、しかもファンタジックに描いていてグロい!これは食べて観る新感覚アニメーションなのかもしれません!とにかく見事なデッサン力で、アートアニメーション好きは今年ナンバーワンの見ごたえでしょう。



対話の可能性


MONZNOSTI_DIALOGU@yacha_blog

作品名:対話の可能性
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル
(c)arts-wallpaper.com

(あらすじ)チェコを代表する芸術家・アニメーション作家の連作短編。「永遠の対話」「情熱的な対話」「不毛な対話」という3つのパートからなる。3種類の対話の中に潜む概念を、それぞれ見つめた作品。

「不毛な対話」に共感を覚えました。今の日本の政治にもぴったりと当てはまる作品です。それをシュヴァンクマイエルは、大変シンプルに描いています。


※フォルツァ総曲輪スタッフによる映画コラムはフリーペーパー「月刊ヤチャ」でも好評連載中です。映画ファンの方は、ぜひチェックしてみてください。


フォルツァ総曲輪 上映スケジュール


佐伯龍蔵/立山町出身。京都精華大学退学後、バックパッカーとしてアジアを放浪した後、富山に帰郷。現在は富山の映画文化を底上げするべく精進中。


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