【コラム】ホドロフスキーの作品を上映するのがぼくのひとつの目標でした/総曲輪シネマライフ vol.01

劇場だからこそ味わえる感動と興奮…。ライブあり、シネマあり、富山発のミックスド・シアター「フォルツァ総曲輪」スタッフが、ぜひ観てほしいイチオシ映画を紹介するコラム。(佐伯龍蔵)





エル・トポ


EL_TOPO@yacha_blog

作品名:エル・トポ
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー
©ABKCO Films. All rights reserved.

(あらすじ)「最高の完成度、そして最もクレイジー」と称される70年代のメキシコ映画。ジョン・レノンが4度も劇場に足を運び、配給権まで獲得した。ホドロフスキーの代表作にして、伝説的なカルト映画。

CGを一切使用せず「ロード・オブ・ザ・リング」3部作を作ることができるか?「エル・トポ」はそれを可能にしてみせた唯一のファンタジー映画。ある人は「宗教について語られた映画だ」と言い、またある人は「あれはただのアクション映画だ」と言う。おそらく鑑賞後のお客さんの感想も全く違うことだろう。「エル・トポ」の解釈は、自分の想像力が大きく反映される、いわゆる性格診断ゲームのようなもの。フォルツァ総曲輪に入社して、アレハンドロ・ホドロフスキーの作品を上映するのが、僕のひとつの目標でした。



ニュー・シネマ・パラダイス


EL TOPO@yacha_blog

作品名:ニュー・シネマ・パラダイス
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ
(c) 1989 CristaldiFilm

(あらすじ)イタリアのとある田舎。戦争で父を亡くしたサルヴァトーレは映画に魅了される。村の映画館をのぞき見しようとして、映写技師アルフレードに近づき、やがて二人の間には友情が芽生え…

昔読んだマンガのセリフに「TVがサーカスと銀幕を斜陽にしちまったんだ・・・」とあったが、そのセリフはそのまま「ニュー・シネマ・パラダイス」にもつなげることができる。映画の終盤、これまで親しんできた映画館が取り壊される瞬間に対しての人々の眼差し。そこから、人間を翻弄する時代の流れが読み取れる気がします。フォルツァ総曲輪も同じ運命を辿らぬよう、戒めとして観るにもいい作品。そして、これを観ていただくと、少しは映画館に足を運んでみようという気にもなれるのでお薦めです。


※フォルツァ総曲輪スタッフによる映画コラムはフリーペーパー「月刊ヤチャ」でも好評連載中です。映画ファンの方は、ぜひチェックしてみてください。


フォルツァ総曲輪 上映スケジュール


佐伯龍蔵/立山町出身。京都精華大学退学後、バックパッカーとしてアジアを放浪した後、富山に帰郷。現在は富山の映画文化を底上げするべく精進中。


type='text/javascript'/>